慶尚北道(慶州市 )

2000年11月、ユネスコ世界文化遺産に登録された慶州歴史遺蹟地区は、新羅時代(57年~935年)の古都である慶州の歴史と文化がそのまま残された遺跡地域です。 遺跡の性格によって、5つの歴史遺跡地区に分かれています。まず、新羅の仏教美術の宝庫である南山地区です。慶州の南山は野外博物館と言われるほど、新羅の息遣いが聞こえることろで、新羅王朝が終わりを遂げた鮑石亭や塔谷の磨崖彫像群、天龍寺址の三層石塔、七佛庵の磨崖石佛、佛谷の石佛坐像など、37つの仏教遺跡があります。 次に、新羅千年王朝の王宮であった月城地区です。鷄林、新羅王宮の別宮であった臨海殿址、そして東洋最高の天文施設である瞻星臺などがあります。3つ目に新羅王や王妃、貴族たちの古墳群分布地域である大陵苑地区です。区画によって、路東里古墳郡、路西里古墳群、皇南里古墳群、五陵古墳群、財買井などがあり、墓の発掘調査で当時の生活を把握できる金冠、天馬図、土器など、貴重な遺跡が出土しました。 4つ目に新羅仏教の精髄である皇龍寺地区には、皇龍寺や芬皇寺の石塔が保存されています。  そして、5つ目に王京の防御施設である山城地区に、400年前に作られたと推定される明活山城が含まれています。 慶州歴史遺跡地区には計52の指定文化財が、世界文化遺産地域に含まれています。


慶尚北道(慶州市 )

慶州高速ターミナル横の西川橋を渡ると、右手に金庾信将軍のお墓に行く道が現れます。この道は、春になると黄色いレンギョウや桜が満開となり、ドライブコースとして人気を集めます。この場所は、ソンファ山の峰が東に伸びた壮麗な景色を誇る松の森にあり、他の王陵に負けない華やかさを有しています。お墓は、高さ30mにも上る大きな円形をしており、周りには24枚の護石と石の欄干が置かれています。また、護石と欄干の間には石が敷き詰められています。護石は十二支神像が刻まれていますが、王陵を護る守護神は普通、鎧を着ているのに対し、このお墓の十二支神像は平服を着て武器を持った様相をしています。体は正面を向いたまま、顔だけ右を注視した姿が変わっていて、武装をしていないせいか、非常に穏やかに見えるのが特徴です。1963年1月21日史跡第21号に指定されました。


慶尚北道(慶州市 )


慶尚北道(浦項市 )


4.0/1
慶尚北道(安東市 )

「安東国際仮面劇フェスティバル(アンドンクッチェタルチュムペスティボル)」は、河回村をはじめとし、歴史文化の観光地があちこちに残っている安東の代表的な祭りです。国内のみならず海外の代表的な公演団体が参加して民俗劇公演を披露し、韓国の重要歴史文化財に指定されている「別神グッ(祈祷の儀式)仮面劇」などを観賞することが出来ます。特にこの祭りでは、マスクダンス競演大会や仮面講習など外国人も参加出来る様々なイベントが行われ、野外の公演会場では仮面をテーマにした公演が度々繰り広げられ観客を魅了します。


慶尚北道(慶州市 )

瞻星台(チョムソンデ)は東洋で現存する最も古い天文台です。 新羅 27代善德女王(A.D632-646)の時に作られた天文台で、空に現れる日を観測して星の位置を知るために作られました。直線と曲線が調和している石造建築物で1962年12月20日に国宝第31号に指定されました。 瞻星台の形は円筒形で大きさ30センチの石362個を27段重ねて作られました。下から4.16メートルになる地点に一辺が1メートル四方の出入口がありその下に梯子をかけた跡が残っています。内部は12段まで土に埋まっており19段、20段と25段、26段の2箇所に内部で「井」の字の形をした長い石がかかっており、その両側が外に突き出ています。 全体の高さは9.17メートルで、下の石の一辺の長さが5.35メートルになっています。春分、秋分、冬至、夏至等の24節気を星を通して測定し井字石を東西南北の方位をさす基準にしたものと推測されます。 瞻星台を作る時に362個の石が使われましたが、これは1年を陰曆で計算してでる日数を象徴しています。


慶尚北道(慶州市 )

コッマウル慶州韓方病院(キョンジュハンパンビョンウォン)は健康と観光を組み合わせた健康ツアーの目的地であり、広々とした土地に健康管理などの様々な医療機器施設が備わっており、伝統韓屋から成っている病院と施設が慶州という観光都市とよく調和しています。 コッマウル慶州韓方病院は広く知られている通り、政府が推進する 'Health Tour to Korea' 政策の牽引車の役割を果たしています。「大韓民国第1号指定病院」に選定された点からみても、全ての職員が情熱と誠意を持ってプログラムを推進する努力を行なっています。


慶尚北道(慶州市 )

羅膳斎は食客の故郷、慶州の「韓国歴史料理学校」内にある、新羅の伝統料理が味わえる所です。韓国歴史文化料理学校は、歴史と伝統を継承してきた韓国食文化の代表的な料理学校で、数年に渡り研究開発した新羅の「尼叱今」料理を実用するために羅膳斎を開館しました。羅膳斎で体験できる「尼叱今」お膳は、新羅王に捧げられた料理で、新羅時代(57-935)、九珍味という薬膳(薬となる料理)の食材からなる健康によい料理です。羅膳斎の内部もまた新羅王室を象徴する黄金色をメインカラーに、蓮の葉の形に刻まれた柱を始め、新羅王室の大宴会場をそのまま再現しています。また、スタッフの服装も新羅時代の伝統的な服装で、美味しい料理を楽しみながら新羅の歴史や文化にも触れることができます。* 新羅 尼叱今  - 前菜 : 胃と腎臓を落ち着かせる料理  - メイン料理 : 肺と肝臓を落ち着かせる料理  - デザート : 心臓を落ち着かせる料理


慶尚北道(安東市 )

安東河回村はとても有名な民族村です。洛東江が村を取り囲んでいてる河回村は豊山柳氏の発祥の地で、現在も村の住民の70%は柳氏です。豊山柳氏が河回村に定着したのは約600年前で、柳氏が定着する前は許氏と安氏がまずこの土地に入り、住んでいたといいます。言い伝えによると、河回仮面の制作作家が高麗時代中期の許道令であるという節が伝わっていて、河回村では河を渡った広徳洞にある許政丞の墓を、毎年柳氏の一族で草取りをしているといいます。河回村ではこれを例えて「許氏が基盤、安氏が門前、柳氏が背板」という言伝えがあり、先住民たちを追い出した安氏の娘が柳氏の家に嫁に行くことで、安氏の家の機運が柳氏に続き、一族の反映に繋がったといいます。河回村は1999年にイギリスのエリザベス女王が、2005年にはアメリカのブッシュ大統領が訪問したことで国際的にも注目されました。西厓・柳成龍の文禄・慶長の役の回顧録である『懲毖録』と河回仮面が国宝に指定されており、宝物が4点、重要民俗資料10点、史跡1ヶ所などがあり、1984年には村全体が重要民俗資料第122号に指定されました。河回タルチュム(仮面劇)として有名な別神グッ仮面劇は重要無形文化財第69号で、村の守護神を楽しませるための踊りです。国内の仮面劇の中で最も古く、1928年の日帝強占期に中断しましたが、その後再開しました。国宝121号である河回仮面は現在では9個のみ存在し、そのうち3個は紛失しました。河回村の旧家の中では養眞堂という住居は豊山柳氏の大宗宅である宝物第306号です。高麗時代と朝鮮時代の両方の建築様式が共存している住宅です。河回村のもうひとつの宝物である忠孝堂は宝物414号で柳成龍の門下生たちが柳元之と共に過ごし、曾孫の柳宜河によって改修された朝鮮時代の士大夫様式の建築です。忠孝堂の外にはイギリスのエリザベス女王の訪問を記念した記念樹があります。そのほかにも河回村には豊山柳氏の宗家である耳村古宅、村の北側の99間の家と呼ばれる北村宅、またひとつの99間の家である南村宅、屏山書院、花川書院、河を渡って柳成龍の玉淵精舎、李滉の謙唵精舎など、見所がたくさんあります。河回村は映画やドラマなどの撮影地としても有名です。ペ・ヨンジュン主演の「スキャンダル」、「爆裂野球団」、「韓半島」などの韓国映画史を彩った映画が、ここ河回村で撮影されました。セットが必要ないくらい、昔の伝統的な姿がそのまま残っているためです。伝統を保存しようとする村の住民たちの努力の賜物といえます。2010年7月31日安東河回村と慶州良洞村が韓国の歴史村としてユネスコ世界文化遺産に登録されました。2つの村の登録により、韓国国内の世界遺産は10ヵ所となりました。*イギリスのエリザベス女王の訪問でより有名になった安東河回村*河回村は豊山柳氏が代々生活してきた村で、韓国の伝統家屋の美が息づいている村です。朝鮮時代の大儒学者である柳雲龍と柳成龍の出生の地でもある河回村は、1999年4月21日に訪韓3日目のイギリスのエリザベス女王が韓国の伝統のふるさととして訪ねたことでより有名になりました。ここ「河回」という地名は洛東江の水が東側に流れてS字型に流れ込んでいることに由来しています。東には太白山の支脈である火山があり、その裾野が村まで続いて低い稜線を作っています。家は稜線を中心に低いところに向かって配置されているので、東西南北それぞれ高さが一定ではないことが特徴です。村の中心部には柳氏の家である大きな瓦屋があり、原型がよく保存されている草ぶきの家が周囲を取り囲んでいます。村の前方には悠々と流れる洛東江、雄大に切り出している芙蓉台、際限なく広がっている砂浜、鬱蒼とした松林が絶景をなしています。一方、芙蓉台の前には水路には渡し舟があり、渡ることができます。.*河回村の多様な見所*河回村は見所が多い場所としても有名です。新羅時代に創建された鳳停寺、高山書院、錦来亭、鶏鳴山、自然休養林など様々な見所があります。特に2010年7月31日に安東河回村と慶州良洞村が「韓国の歴史村」としてユネスコ世界文化遺産に登録されました。2つの村の登録により、韓国の世界遺産は石窟庵・仏国寺、海印寺、宗廟(以上1995年)、昌徳宮、水原華城(以上1997年)、慶州歴史遺跡地区、 高敞・和順・江華支石墓遺跡(以上2000年)、そして済州火山島と溶岩洞窟(2007年)、朝鮮王陵(2009年)に続き、10番目となりました。河回村の代表的な食べ物は安東焼酎、チェサパプ(祭祀用ごはん)、安東サバがあります。毎年秋には「安東国際仮面劇フェスティバル」が開催されます。


慶尚北道(聞慶市 )

「聞慶(ムンギョン)セジェオープンセット場」は、2000年に放送開始したKBS大河ドラマ『太祖王建』の撮影が行われたオープンセット場として有名です。その後、韓国放送公社の時代劇ドラマ、大河ドラマが主にここで撮影されてきました。2008年には高麗時代を背景としたセットを壊し、新たに朝鮮時代の姿に生まれ変わりました。時代や階級別の家の構造や暮らしの様子、宮や軍隊、官庁など、見どころが満載です。